
演劇界のトップランナーとして華やかなエンターテイメント舞台を提供し続け、多くの観客の支持を得ている劇団☆新感線。
遡ること1980年、大阪芸術大学舞台芸術学科の四回生を中心にしたメンバー(現主宰、いのうえひでのりを含む)が旗揚げした劇団は瞬く間に人気を博し関西学生演劇ブームの中心的存在となっていった。その後、85年には座付作家の中島かずきが加わり、勢いそのまま東京進出を果たす。同時期に古田新太をはじめ、劇団を全国区に押し上げた看板役者たちの加入もあり、そのスケールは年々加速度的に拡大していくこととなった。日本では珍しい大劇場でのロングラン公演を実現させている数少ない劇団となった劇団☆新感線。その45周年興行として今年後半、年末にかけてツアーを行うのが新作「爆烈忠臣蔵〜桜吹雪THUNDERSTRUCK」。
今や舞台、映像、と多方面で活躍する古田新太、橋本じゅん、高田聖子、粟根まこと、羽野晶紀らの劇団員と、今やミュージカルに欠かせない存在となった元劇団員橋本さとしといった劇団☆新感線の”顔”とも言える面々が集うのは1994年の劇団公演「古田新太之丞東海道五十三次地獄旅 ~ハヤシもあるでョ!」以来31年ぶりというこのスペシャル公演。劇団☆新感線舞台の常連役者、小池栄子、早乙女太一、向井理らをゲストに迎え、華々しく9月19日に長野県、まつもと市民芸術館で世界初演の幕を開ける。(その後、10月に大阪、フェスティバルホール、11月〜12月東京、新橋演舞場とツアーは続く。)
7月30日都内某所で行われた制作発表会には劇作家中島かずき、演出家いのうえひでのりをはじめ9人(古田新太、橋本じゅん、高田聖子、粟根まこと、羽野晶紀、橋本さとし、小池栄子、早乙女太一、向井理)の役者が集結した。
歌舞伎の名作「忠臣蔵」を上演するために奔走する芝居を愛する演劇人たちを描いたという今作は歌、踊り、体を張ったアクション満載の極上エンターテイメントに仕上がっていると言う。
劇中劇が目白押しということで役者陣の多くが一人何役かを衣装を替えながら演じ分けることになるというお楽しみも用意されているということだ。

(登壇者コメント)
座付作家:中島かずき
「爆発的に猛烈な人々の話ということで「爆烈忠臣蔵」としました。忠臣蔵を上演したいと思っている人たちの芝居という案は前からあったのですが、歌舞伎役者になりたいと思いながら突っ走る女性の話、というのを思いついたところで今作が出来上がりました。45周年記念公演ということで、劇中劇に劇団のこれまでのさまざまなエピソードを盛り込んでいったら、これまでの中でも一番長い(笑)ものになってしまい少しカットしました。

「45周年記念公演ですので、お客様たちが観にきてくれてこその今があると思うので、その感謝の気持ちを込められればと思いながら書きましたので、多くの人に楽しんでいただければ幸いです。」
劇団主宰・演出家:いのうえひでのり
「せっかく劇団員、元劇団員らが集まったので、それならということで、お祭り公演にしようと思っています。今回は歌舞伎、そしてエンターテイメントへのオマージュ作品として色々なものを盛り込んでいます。公演も年末の12月26日に最終公演となりますが、昔からの日本の恒例行事で年末に忠臣蔵を観たように、この忠臣蔵が皆さんのお祭りイベントとなれば良いなと思っています。」

古田新太:
「劇中劇が多すぎて、いったい今誰がしゃべっているのだろうという感じで、稽古が始まったばかりなので、役をつかみかねているところです。公演が9月に松本で幕を開けて、そこから4ヶ月ぐらいかけて上演するので、その間になんとか30分は短くしようと思っています(笑)。」

高田聖子:
「私は19歳の時に初めて劇団☆新感線の舞台に出ました。その時は200ぐらいの観客席の劇場だったのですが、演出のいのうえさんが「演舞場だと思ってやって」とおっしゃっていて、なんだこの人はと思っていたのですが、今回実際に新橋演舞場でこの壮大でばかばかしいお芝居を皆と一緒にやれることを本当に嬉しく思っています。」

橋本さとし:
「劇団を離れている間もずっと劇団☆新感線魂というのは常に自分の中で燃え続けていましたね。なので、久しぶりに戻ったのですが、全然違和感なくやらせていただいています。でも、気持ちはそうなのですが、脳みそと身体は年相応に反応して、前よりも漢字が読めなくなっていて大変です。」

小池栄子:
「劇団☆新感線の大ファンで、毎日稽古が楽しくて仕方ありません。今年45歳になるので、私が生まれた時に皆さんが劇団を立ち上げたのかと思うと感無量です。本当に歴史のある劇団の皆さんと一緒にお稽古をしていて、私にとってはご褒美のような時間を過ごしています。」

早乙女太一:
「17歳の時に初めて劇団☆新感線の舞台に出演させていただいた時以来久しぶりの女形での出演というのが楽しみなのと、何回か出させていただいた中で初めて人殺しではない役で、そこは少し不安です(笑)。あと、役者を演じることになるのですが、ちょっと恥ずかしい感じがありますね。」

向井理:
「気がついたら4年ごとに、2017年、2021年、そして今回2025年と劇団☆新感線の舞台に出演させてもらっていてオリンピックのような感覚です。今回、二役を演じるのですが、一人が戯作者ということで、これは作家の中島かずきさんの思いが込められているのでは、と勝手に思いながら演じています。皆さん尺が長いとおっしゃっていますが、劇団☆新感線の芝居はこれから稽古を重ねるごとに色々と肉づけされていくので、もっと長くなるのではとふんでいます。」

壮大なスケールの、それも長時間(になりそうな)舞台ということで、身体を気遣うコメントが多く聞かれた一方で、ゲスト陣からはそんな長年日本のエンタメを盛り上げ続けてきた先輩方との共演が嬉しくて楽しいという声が飛んでいた。
秋から年末にかけて劇団☆新感線のお祭り興行が日本の演劇ラバーズたちに夢と笑いとエネルギーを届けることになることは間違いないだろう。

爆烈忠臣蔵〜桜吹雪THUNDERSTRUCK」
—長野公演
9月19日(金)〜23日(火・祝)
まつもと市民芸術館
問い合わせ:サンライズプロモーション北陸 ℡025-246-3939
—大阪公演
10月9日(木)〜23日(木)
フェスティバルホール
問い合わせ:キョードーインフォメーション ℡0570-200-888
—東京公演
11月9日(日)〜12月26日(金)
新橋演舞場
問い合わせ:新橋演舞場 ℡03-3541-2600
詳細:https://www.vi-shinkansen.co.jp/bakuretsu45/
